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哥 その2

2011年12月11日 02:08

淳の唯一の楽しみは、食事が済んだ後に、ザラメを加えたハッタイ粉をおやつとして食べること。
そして唯一の趣味は、仕事が終わってから勤しむ習字。文字への執着は相当なもので、近くの墓場で墓石の拓本をとっては、書の手本にするほど。

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墓場に居合わせた謎の雲水(内田良平)に「拓本をとっているその墓石の字はうまくない」と言われても、「すでにこの世を去った人の事を書いた字なんやから、この字を刻んだ石の中には“絶対”が潜んでいます。死という名の絶対・・・墓碑銘には格別の味わいがあるんです」と、この映画で唯一、笑顔を披露する淳。
しかし雲水は語ります。「墓をつくればいつまでも死者の記憶がこの世に残ると思うのもバカな考えだ。死人の魂なんか百年もしたら消えてしまう。一番長持ちして千四百年くらいだが、これは未練たらしくていかん。お釈迦様など死んだ途端にその霊魂も消滅したそうだ」と。

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森山家の別宅では、毎夜、書生の和田と女中の藤野が、家人の目を盗んで睦み合っていて、さらに夏子は夫・康との夜の営みもなく欲求不満の毎日。
悶々とした夜を送っていた夏子は、ある日、和田と藤野の営みを垣間見たことで興奮し、淳の部屋に入り、彼を襲います。
「あんたに断られたら、うち、他に男つくるかもしれへんで」「よそでそんなことすると、森山家が噂になります」「そうや、そやから・・・」
なによりも森山家の体面を重んじる淳は迷うことなく夏子を受け入れます。

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表面上は大きな波風の立たなかった森山家別宅に、長い間、都会で放浪していた次男・徹が帰ってきたことから、大きな展開を見せます。

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徹は家の財産をあてにして、親の死を待っているような、根っからの遊び人。
そして康は徹が帰ってきたのを、これ幸いと古い家を弟に任せて、気軽な京都のマンション住まいへと移るのです。

康の法律事務所の転居にともない、和田は行き場を失って、おなじく途方に暮れる藤野にせかされ、妻・夏子の浮気をだしに、康を強請り200万円の大金を引き出し、二人で代書屋を営みます。

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そして淳は長男・康から次男・徹に主人を移し、あくまで「森山家のために・・・」と別宅に残り、日々の雑用をこなし・・・。

しかし、次第に陰気な淳を徹は鬱陶しくなり、暴力を振るい、ついには「置いてやるかわりに、食事をするな」と命令。その主人の命令に頑なに従い次第に衰弱していく淳。そんな衰弱した中でも、日課の深夜の点検だけは欠かさず・・・。

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