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無常 その2

2011年10月03日 01:27

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白壁の町並みが残る琵琶湖近くの旧家。そこの長男・日野正夫(田村亮)は仏像の魅力に取りつかれ、家の近くの城跡を巡ってはスケッチブック片手に仏像を描いたり、石仏を彫ったりしていた。

父親の亨吉(山村弘三)は大阪で家業「日野商会」を営み、ゆくゆくは正夫に跡を継がせたいと考えているが、21歳になった正夫は大学にも進まず、家業を継ぐ気もなく、家を出たいと考えていた。

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〈映画の中では、琵琶湖近くの「クサカベ」という匿名の地名で描かれている正夫の実家がある町ですが、ロケが行われたのは、安土。安土城跡とその城郭内に建てられた見寺(総見寺)が正夫の家のすぐそばの「城跡」として登場します〉

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弟想いで25歳の真面目な姉・百合(司美智子)。父親は大阪から帰ってくるたびに百合に見合い話を持ちかけるが、彼女は一向に乗り気ではない。「姉ちゃんが、嫁にいかんと養子でももろてくれたら俺は堂々と家を出て行ける」と城跡の高台で正夫は姉に告げる。

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〈正夫が家業に魅力を感じず跡を継ぐ気がないことを父親に告げた。厳格な父親は正夫に手を挙げ、鬱屈した空気が漂う。母親の種を演じるのは、テレビドラマでお馴染みの、河東けい〉


美しい百合には、日野家の書生・岩下(花ノ本寿)や、城跡の寺の副住職・荻野(岡村春彦)が思いを寄せていた。

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ある日、知人の結婚式で両親が東京に行き、書生の岩下も骨休めに実家に帰って、二、三日の間、広い屋敷では正夫と百合のふたりきりに。

両親が東京に発った日、正夫は石仏の写真集を買いに京都へ。駅で偶然会ったのは荻野。「おかしなもんやなあ・・・寺に生まれた俺が坊主が嫌で、実業家の家のキミが仏に関心がある」「交代しますか?」「そうもいかんやろ」。

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〈この作品には新幹線がたびたび登場しますが、その通るタイミングも計算し尽くされています〉

荻野は京都の仏師に頼んでいた観音像が七分通り完成し、その前金を支払いに京都へ行くという。そして仏像に関心を持つ正夫は荻野について行くことに・・・。

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仏師の名は森康高(岡田英次)。森の妻は若い後妻の令子(田中三津子)。お茶を差し出す令子の正夫を見る目が潤む。

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正夫は初対面の森に信心を問う。森は正夫の無礼な質問に怒りもせず答える。「いったん私の手を離れてから、何十年、何百年の間、どれだけの人間がどんな願い事を持って拝むかもしれん・・・そう思って彫るだけですわ。しかしそう思うせいか、一つ出来上がるごとに何かこう、命を少しずつ吸い取られてしまうような感じやな。信心のない人間がたとえばご詠歌を歌うとロクでもない死に方しかせんそうやが、私の仕事もそんなもんと違うやろか・・・」と。

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森には大学生の一人息子・康弘(佐々木功)がいるが、彼には父親の跡を継ぐ気はなく、森もすでに諦めていた。

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〈正夫が仏師の家からの帰り道で女を買い、ひとりホテルを出た時に女の夫であるヤクザ者(寺田農)が言いがかりをつけてきます。が、実相寺作品常連の寺田農は正夫にあっけなく張り倒されるチョイ役だったのでした(苦笑)〉





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