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愛のお荷物 その2

2011年11月18日 22:45

脚本は、川島雄三監督と柳沢類寿の共同脚本。

赤ん坊を「お荷物」にたとえた、なんともブラックユーモアに富んだ、いや、失礼極まりないタイトル(苦笑)。でもタイトルが月並みな「愛の結晶」ではこんなにもおもしろい映画にはなりません。
「日活の明朗諷刺映画」と銘打たれたこの作品、そう、諷刺は明朗でなければ・・・。

戦後のベビーブームを諷刺し、人口抑制を訴えるはずの厚生大臣の家族が次々と妊娠していくという、今の世の中からは想像できないような、おめでたい映画です。

実際、劇中に出てくる受胎抑制の議論は戦後すぐの社会では大問題でもありました。と同時に『愛のお荷物』公開から一年後に成立する「売春防止法」も相まって、“望まれない子ども”に対する人々の関心を突いた話題作ともなったのです(まあ、映画自体は“軽い”の一言ですけど・・・)。


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〈野党の女性議員として論陣を張るのは、菅井きん。まだ30歳前のはずですが、この迫力です。しかし声は若い〉


この映画は、川島雄三が松竹から日活に移籍してきて撮った第一弾。さらに三橋達也も川島監督の熱烈な誘いを受け、松竹から日活に移籍。軽妙な代議士の息子を好演しています。

三橋達也は新木大臣の息子・錠太郎と、かつての愛人の子・貝田錠一郎、そして劇中劇の時代劇役者の三人を演じています。

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幕末の勤王の志士が、新撰組との立ち回り。場所は嵐山の渡月橋で、『愛のお荷物』の劇中劇らしく、子どもを背負って応戦しています(笑)。そしてその撮影を恋人の五代冴子(北原三枝)と見物している・・・という、遊び心。

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ちなみに、この劇中劇の監督役は脚本を担当した柳沢類寿でした。


京都の元華族の御曹司、出羽小路亀之助、略してデバガメを演じるのはフランキー堺。

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豪華な居間にしつらえたドラムセットで、遠く東京にいる許嫁のさくら(高友子)と電話で話ながら・・・華麗なるドラムソロを披露(笑)。

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京都は新木大臣の遊説先として登場し、家を飛び出し大阪のテレビ会社に勤めていた錠太郎(三橋達也)と大臣の秘書としてお供をしていた五代冴子(北原三枝)が、落ち合う場所としても登場。

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〈まだ、アーケードがなかった頃の寺町三条付近〉

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〈30年ぶりに馴染みの芸妓・貝田そめ(山田五十鈴)と会い、新木大臣が歩くのは巽橋〉





コメント

  1. ぽん | URL | -

    幕末太陽伝のデジタルマスター版が近日公開されるので、ぜひ観たいと思ってます。
    川島雄三監督、ずっとずっと気にはなってるんですが観たことないんですよねぇ。

    しかし若い頃のフランキー堺って、こうしてみると松田龍平に似てますね。
    いかついゲタみたいなおっさんやと思ってたのに。

  2. t.okuno | URL | -

    フランキー堺は残念ながら若い頃からゲタ顔でしたね。むしろ『幕末太陽傳』の若かりし頃の南田洋子が美人。
    『幕末太陽傳』は最後のシーンを当初、川島雄三が構想していたように、現代の品川を幕末から飛び出したフランキー堺が走り回るようなことにしていれば、もっと好きな作品になっていたかも。

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