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お引越し その1

2011年04月18日 02:03

お引越し 著者・ひこ・田中 1990年

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「今度、お家が二つになります。」
両親の離婚をめぐる小学6年生の女の子が主人公の物語。それが『お引越し』です。もう二十年も前に書かれた小説なんですね。

ひこ・田中氏の2作目『カレンダー』(1992年)、3作目『ごめん』(1996年)は以前取り上げましたが、このデビュー作『お引越し』(1990年)も・・・ホント、いい物語です。

1980年代後半から90年代初頭を舞台に関西弁を操る少女を描かせて、この作者の右に出る者はいないです(まっ、そんな小説を書く人は他にいませんが(笑))。

この作品は発表の翌年、児童文学賞として創設された「椋鳩十児童文学賞」の第1回受賞作となりますが、他の同氏の作品同様、児童文学にカテゴライズするには、あまりにもったいない。

しかし、この作品が不幸だったのは、1993年に相米慎二監督によって映画化されたことでしょう(今では映画『お引越し』の存在自体を知る人も少ないのかもしれませんが)。

「翔んだカップル」(1980年、東宝)、「セーラー服と機関銃」(1981年、角川春樹事務所、東映)、「台風クラブ」(1985年、東宝、ATG)、「東京上空いらっしゃいませ」(1990年、ディレクターズ・カンパニー、松竹)と数々のヒット作を生み出していた相米慎二が監督だったこともさることながら・・・、
母親役を演じた桜田淳子が某宗教団体(笑)の合同結婚式に参加するのしないのと、ワイドショーを賑わせていた時期に撮影されていたのが、この小説を原作とした映画だったのです(映画『お引越し』が、現時点での桜田淳子の芸能活動最後の作品となっているようです)。

そして、制作に読売テレビが加わっていたことから、テレビでの映画のプロモーションが精力的だったこともあり、原作の存在感がいっそう薄くなっちゃったのでした。
実際、映画では多くの脚色がなされており、原作の持つ“軽さ”の中にある“深み”が描けていないのが残念なのです。





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