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廓育ち

2011年02月14日 00:35

廓育ち 著者・川野彰子 1964年

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文藝春秋新社より1964(昭和39)年3月に刊行された『廓育ち』には、表題作の「廓育ち」をはじめ、「狂い咲き」「色模様」「凋落」の全4編が収められています。どれも島原の遊郭を舞台にした短編小説です。


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著者の川野彰子は1927(昭和2)年、鹿児島の奄美大島生まれ。
1952(昭和27)年に立命館大学文学部を卒業し、医師である川野純夫(彼の二番目の妻は、作家の田辺聖子です)と結婚。
1962(昭和37)年1月、雑誌『VIKING』(136号)に発表した処女作「色模様」がいきなり、第47回直木賞候補にノミネートされ注目を浴びます。

(『VIKING』は1947(昭和22)年に富士正晴や島尾敏雄らが立ち上げた同人誌。その後も、庄野潤三や高橋和巳ら、多くの小説家を輩出しました。)

翌年には「廓育ち」(初出は『新潮』1963年7月号)がつづけて第50回直木賞の候補に上がるも、落選(1964年には三田佳子主演『廓育ち』(佐藤純彌監督)として映画化されています)。

その後も、島原の遊郭を題材に小説を書きますが、1964(昭和39)年に四人の子どもを残して急逝します。まだ三十代半ばの若さでした。


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川野彰子の夫と田辺聖子が再婚に至った経緯は・・・、
もともと川野彰子が直木賞候補として名前が挙がった時、田辺聖子は芥川賞の候補者で、その時に初めて対面し、住まいも遠くないという縁から川野が亡くなるまでの半年間、両者の交流が続いたそうです。その後、田辺聖子が書いた川野への追悼文を、夫の川野純夫が読んだことから昵懇になり、再婚に至ったのだとか。
2006(平成18)年のNHK連続テレビ小説『芋たこなんきん』(主演・藤山直美)は、その二人の再婚後を題材に描いたドラマだったようです。


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さて、小説集『廓育ち』に収められた作品ですが・・・どの点が評価され直木賞候補に挙がったのか、さっぱりわかりません。すべての登場人物があまりに魅力に乏しいのです。

物語と言うよりも、履歴書や釣書を読んでいるようで、廓で生きる女の、人生の断片の羅列としか感じられず、興が沸かないのです。
まあ、文章の好き嫌いは読み手個人の問題で、読む人が読めばおもしろいと感じるのかもしれませんが、自分には文章の“息づかい”も含めて退屈でした・・・。


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ただ、あまり遊郭として語られることのない、赤線廃止前の島原の情景を垣間見ることのできる小説としては・・・それなりに・・・かもしれません。





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