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美しさと哀しみと その3

2011年06月16日 23:55

北鎌倉に住む中年作家・大木年雄(山村聡)は、にわかに思い立って新年を迎えるため京都に赴いた。

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〈新幹線車中の大木。原作では東海道線を利用していますが、映画では新幹線です。原作発表と映画公開との間の1964年に新幹線が開通しています〉

表向きの口実は古い寺々の除夜の鐘を生で聞いてみたいという長年の思いにかられてというものであったが、ずっと逢うことのなかった京都にいる上野音子(八千草薫)と二人きりでその鐘を聞きたいというのが本音だった。

二十年前、新進の小説家であった31歳の大木は妻子ある身で、16歳の女学生であった音子と関係を持った。
そして、大木の子を身ごもった音子は、妊娠8ヶ月で早産し、子供は死産。
ショックで音子は自殺を図り、それは未遂に終わるも、精神科の病室に入れられるまでに憔悴してしまった。

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音子の母(杉村春子)は、彼女に大木を忘れさせるため、大木の元から離れ、母娘で京都の嵯峨に引き籠もる。
その後、大木は音子との出来事を『十六七の少女』という私小説にしたため、小説家としての地位、名声、金を手に入れた。一方、40歳となった音子はといえば画家として立ち、弟子を持つまでになっていた。

京都に着いた大木は、音子と除夜の鐘を聞く約束を取り付ける。
大晦日、滞在のホテルに迎えに来たのは音子ではなく弟子の坂見けい子(加賀まりこ)だった。

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〈大木が泊まっていたのは蹴上にある「都ホテル」〉

音子と二人きりの夜を期待した大木だったが、知恩院の除夜の鐘が間近に聞こえる座敷には、大木、音子、けい子、そして二人の舞妓。大木は音子の自分に対する態度に、時の長さを感じるとともに、けい子の若く妖しい魅力に惹かれる。

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けい子は、音子に同性愛に等しい愛情を抱いていた。もちろん大木の著作を通じて、大木と音子との関係も知っている。
彼女は愛する音子をおとしめた大木に対し、復讐することを決意する。

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