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愉快な極道 その1

2011年11月06日 21:34

愉快な極道 監督・山下耕作 1976年


若山富三郎・・・いえ、若山“センセイ”の魅力が満載の隠れた傑作!

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東映では1968年から、若山富三郎を主演とした大阪が舞台の「極道シリーズ」(全11本)を制作しますが、当初は一般的なヤクザ映画としてつくられたこのシリーズも、早々にコメディタッチの映画となり1974年には、いったん終了。

そして、『愉快な極道』は「極道シリーズ」の路線を受け継いだ作品として、京都を舞台に1976年につくられた・・・ギャグあり、アクションあり、シモネタあり、そして随所に人情味も垣間見せるコメディ映画なのです。
なんといっても見どころは、若山センセイのコミカルな演技と、恰幅のいい40代半ば過ぎとは思えない軽快な体を張ったアクション。

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世間では、晩年の若山富三郎をして強面で重厚な演技の役者・・・というイメージが強いのでしょう。
それに対して「極道シリーズ」や、この『愉快な極道』は、彼の世間でのイメージから離れていることもあって評価が高くない上に、語られることも少なくDVDにもなっていません。
しかし、若山センセイがこれほどまでにチャーミングな役者だったのかと改めて再認識させられる一本なのです。

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『愉快な極道』は出演者も多彩。

主題歌『俺は流しの運転手』を歌う北島三郎は、若山センセイが勤める「京聯タクシー」の若い運転手。そして若山センセイの娘と密かに恋仲になっているという役どころ。

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若山センセイに、ことあるごとにイチャモンをつける西山組の若い連中には、劇団畑出身の石橋蓮司をはじめ、東映ピラニア軍団に代表される岩尾正隆、松本泰郎、片桐竜次、笹木俊志ら。

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理髪店の未亡人で隣の家に住む若山センセイを密かに狙っているのが、春川ますみ。

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そして、理髪店の客で虎刈りにされたまま、放置されていたのが、志賀勝。

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さらに脇を固めるのが演技派の花沢徳衛や、殿山泰司。

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そして何故か演出家の蜷川幸雄まで・・・。

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桂三枝は病院の医者役で、「グッ!」「いらっしゃ~い」「オヨヨ」と若山センセイを相手にギャグをさんざんに披露。

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また『ひらけ!チューリップ』が100万枚を超える大ヒットとなった間寛平も、雄琴に遊びに行く本人役で登場。

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劇中のクライマックスでは、車の上から若山センセイの(一拍おいた)華麗な宙返りも見られます!

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愉快な極道 その2

2011年11月06日 21:35

『愉快な極道』はストーリーもいたって単純。

かつては極道として大阪ミナミで顔役をはっていた石田岩次郎(若山富三郎)。しかし、服役中に苦労をかけた妻に先立たれ、遺された娘を育てるために京都でタクシー運転手になり、はや七年。
個人タクシーを開業できるあと三年間の無事故を目標に、堅気として頑張っている。

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〈タクシー会社は実際にある「京聯タクシー」。ターコイズブルーの車体が目印〉

岩次郎がある日、京都駅で白タクを営む西山組の若い連中から助けたのが、白坂由利子(三田佳子)。

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年甲斐もなく彼女に一目惚れをした岩次郎だったが、その後、彼女は娘の道子(紀比呂子)が看護婦として勤める病院の非常勤医師だということがわかる。

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岩次郎は従来の正義感からひき逃げ犯を捕まえたりと人情深く、営業所の人たちからも好かれてはいるが、なんせ営業成績はいつも最下位。
彼に一方的な好意を抱く事務員のタマ子(泉ピン子)は、岩次郎の将来を思ってやけに口うるさい。

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またある夜、客としてのせたチンピラの亀井政吉(左とん平)が愛人を寝取られた西山組の幹部・森山(森田学哉)を襲撃する場面に遭遇すると、その場を収めて政吉を説得し、タクシー運転手として更生させる。

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娘の道子には密かに付き合っている彼氏がいた。それが岩次郎と同じ会社に勤める運転手の吉岡(北島三郎)。結婚して父親が一人になっては心配と、道子は岩次郎に吉岡との関係を言えないままでいた。


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タクシー運転手となった政吉の車に、偶然、客として乗り合わせたのが因縁深い西山組の森山とその愛人。政吉は怒りを抑えながらも目的地の祇園へと到着するが、乱暴な運転でムチ打ちになったと、西山組の連中が営業所に乗り込んでくる。

その場では、慰謝料の150万円を払うということにして、何とか収めた岩次郎だったが、夜になって、森山が入院する病院に乗り込み、腕に覚えのあるカラテで、組員を一蹴。

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〈西山組の幹部・森山がムチ打ちの仮病で寝ているベットごと、カラテチョップで一刀両断する若山センセイ!〉

一方、岩次郎が好意を寄せる由利子には幼い娘がいて、夫はすでに交通事故でなくなっていたことが判明。さらに彼女の友人・伊吹(蜷川幸雄)との会食を目撃した岩次郎は、由利子を諦めようとしていた。

ところが、由利子には「思い出がありますから・・・思い出だけは一生消えることはありませんから」と誰とも再婚する意志がないことを岩次郎に語る。

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そして、岩次郎の娘・道子に対する心境にも変化があり、ずっと反対していた吉岡との結婚を認めた。

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道子と吉岡の結婚も決まり、めでたい大晦日の夜、岩次郎に一泡吹かされた西山組の連中が、タクシー運転手たちが忘年会を開いている喫茶店に乗り込み、道子をさらって、組の本部がある滋賀の雄琴へ。

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〈タクシーの営業所が警察の捜査本部のよう(笑)〉

その事態を営業所の無線で知った営業中の岩次郎や吉岡らは、急いで雄琴に向かい、大立ち回りを繰り広げ・・・大団円。

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〈西山組を逃げられないように囲むのは、京都から駆けつけた京聯タクシーの面々。会社にとってこの映画は、これ以上ないくらいのプロモーションになりましたネ〉

最後は、娘の披露宴を終えた岩次郎が由利子とともにホテルの前で立ち尽くし、お互いの末永い友人としての付き合いを約束する・・・と。





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