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尼寺(秘)物語 その1

2011年05月29日 02:31

尼寺(秘)物語 監督・中島貞夫 1968年 東映

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大奥(秘)物語(1967年)、続大奥(秘)物語(1967年)に続く「マル秘シリーズ」の第三弾。
監督は東映ヤクザ映画の巨匠・中島貞夫です。

タイトルは淫靡な匂いが漂っていますが、成人映画ではありません。

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〈祇園の辰巳神社あたり〉

映画会社の当時の紹介文では、
由緒ある門跡寺院に人心つかぬ幼い頃より育てられた美しい尼僧がさまざまな愛を体験し女として目覚めていく。悪徳僧との狂った愛、若くたくましい下男との恋、下女の横恋慕と嫉妬、そして清らかで美しい恋。規律厳しい尼僧寺院に起こる許されざる愛欲場面の数々・・・。宮家の出でありながら、厳しい戒律に縛られた尼僧として、一生を過ごさなければならない秀英の秘められた女心―。昭和十年頃の京都を舞台にベールに包まれた尼僧たちの夜と昼を、エロチシズムたっぷりに描いた異色編。
と記されていますが・・・、怪しさもエロティシズムも中途半端の凡作です。


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〈尼の浄真(藤純子、現・富司純子)と下女のはな(大原麗子)。この頃の藤純子は雰囲気が上戸彩ちゃんに似ています〉

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〈左は悠木千帆と名乗っていた頃の、樹木希林。テレビ番組のオークションで売るものがないからと、自分の芸名「悠木千帆」を売った話は有名ですね。〉


監督の中島貞夫は、1934(昭和9)年、千葉県生まれ。
日比谷高校、東京大学文学部卒業。東大在学中は倉本聰らとギリシア悲劇研究会を設立。
東映に入社後は、マキノ雅弘らに師事し、東映の本流を歩んできた人物と言ってもいいでしょう。
1987(昭和62)年には大阪芸術大学教授に就任。

少し前まで、KBS京都の深夜で「中島貞夫とめぐる京都シネマ紀行」という短い番組を担当していましたね。孫くらいの年の女の子と連れだって、京都ゆかりの映画スポットを探訪するという番組でしたが、ほんと好々爺という感じで、ほのぼのしたユルイ番組でした(いい意味でね(笑))。
今も「中島貞夫の邦画指定席」(かなりの長寿番組のような・・・)という番組でナビゲーターをつとめている御大です。

エロからヤクザ、時代劇から『序の舞』のような文芸ものまで・・・まあ、この監督は幅広いっ。そして今や、京都の映画界の数少ない生き字引のひとりなのです(けれどもこの作品は、やはり凡作です・・・)。



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尼寺(秘)物語 その2

2011年05月29日 02:31

舞台は昭和10年頃の京都。

門跡寺院・琳光寺には門跡である御前の秀英(三田佳子)をはじめ、浄真(藤純子)、恵照(荒木雅子)、法順(悠木千帆、現・樹木希林)、そして下女のはな(大原麗子)が住んでいた。

格式はあっても貧乏寺である琳光寺の本堂は白蟻に食い荒らされ、早急に改修しなくてはならない状態だった。

その頃、琳光寺が属する宗派の宗務総長に覚全(若山富三郎)が就任した。しかし覚全は琳光寺の修繕に乗り気ではなく、御前の秀英は浄真を折衝役に粘り強く交渉することに。

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〈饅頭を食う宗務総長の覚全(若山富三郎)と、琳光寺の尼僧・恵照(荒木雅子)。宗務総長とは会社で言うところの代表取締役みたいなものです。大抵の宗派では、任期毎に一般寺院の僧侶の中から選挙で選ばれます。〉

覚全は琳光寺の窮地につけ込み、美貌の浄真を我がものにしようと試みる。茶屋の一室に浄真を呼び出し、自分と付き合うことを条件に修繕を約束し、強引に手込めにしてしまった。

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〈覚全と浄真の秘め事を(笑)外からうかがうキク役の津川雅彦。目ヂカラが半端ないです。〉

男手がなく不自由していた琳光寺に、覚全の紹介で、キク(津川雅彦)という寺男がやってきた。
ほどなく、下女のはなは奔放に振る舞い、彼と深い関係になる。その様子を見た浄真は、嫉妬ともとれる感情を抱く。深く心に影を持つキクに、浄真も好意を抱いていたのだった。

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〈覚全が行きつけのお茶屋の女将役は丹阿弥谷津子。やり手婆のような小汚い老婆役は沢村貞子。後に、沢村貞子の役は、口減らしのため寺に送り込んだ、はなの実母だとわかります。〉

修繕はというと、覚全の約束とは違い、なかなか進まず、琳光寺は独自に檀家らの寄付で行おうと茶会を催す。
ところが、キクと浄真の仲を詮索したはなが逆上し、多額の寄付をしてくれた長屋大造(曽我廼家明蝶)が持参した家宝の茶器を叩き壊し、浄真を窮地に追い込む。

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結局、長屋への弁償として、それまで貯まっていた修繕費をあてがうこととなった。
責任を感じた浄真は、もう一度、覚全に相談するが、覚全は交換条件として、琳光寺の寺宝である御所人形「慶光さま」を盗み出すよう命じる。覚全は金に困り、宗費を横領し、「慶光さま」を売り払うことで、その補填にしようと企んでいたのだった。

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〈これが重文級の人形「慶光さま」!! 歴代の門跡に可愛がられてきたという曰く付きの人形ですが・・・重文級の御所人形って〉

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〈覚全馴染みの小道具屋の主人役は芦屋雁之助〉

もちろん浄真は断る。と同時に、自分をもてあそんだ覚全に殺意を抱き、殺すことを決意する。
短刀を秘めた浄真が覚全馴染みの茶屋に赴いた頃、当の覚全はキクに呼び出されて、琳光寺の裏山に来ていた。そしてキクの手によって覚全は絞め殺され、埋められる。その傍らには、御前である秀英の姿もあった。

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浄真は寺を去る。が、彼女のお腹には覚全の子が宿っていた。
また、覚全の宗費使い込みがあきらかとなり、彼は逐電したと喧伝され、死んだことはキクと秀英以外、誰も知らない・・・。

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〈琳光寺を去り、川の向こうを歩く浄真と、大日本帝国陸軍の行進。時代背景を強引にねじ込んできましたね(苦笑)〉


おまけ。

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長屋大造(曽我廼家明蝶)の妻役は、ミヤコ蝶々。ちょい役ですが、漫才口調で存在感を出そうと躍起になっている姿が興醒めです。それに比べて、相方の南都雄二はどこに出ていたのかわからないほどの、さらにちょい役での出演でした(始まってすぐに出てくる履物屋の主人役でした)。





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